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 2009年度 地学野外実習報告

         2009年度 地学野外実習報告
           〜茨城県の地学〜
 
 11月15日(日),本年度も地学野外実習が行われました。中学生の希望者を募り,授業では体験できない本物の自然に触れ,より深く地球科学を学ぶことを目的に毎年,企画しています。今年は,茨城県の地学と題して,日本有数の岩石・鉱物や化石コレクションを持つ地質標本館,日本第2位の面積を誇る霞ヶ浦,太平洋に面した雄大な鹿島灘を訪れました。
 
 当日は快晴で行楽日和。高速を走るバスからは遠く富士山もはっきり見え,とてもよい天気となりました。つくばのきれいに紅葉した銀杏並木を通り,まずは地質標本館へ行きました。中では,すばらしい標本をじっくり見て回りました。
 一級品の展示品に熱心な生徒には時間が足りないくらいです。その後,天気も良かったので,予定を変更して霞ヶ浦へ。霞ヶ浦のふれあいランド内で各自,昼食をとり,水の科学館高さ60mのタワーに登りました。
 ここでは,霞ヶ浦の生い立ちに注目しながら,海水面の変動と湖の形成について考え,タワーからは湖の広がりと海水面が下がった当時の侵食地形などを観察しました。最後は,鹿島灘まで足を伸ばしました。水平線がどこまでも続く真っ青で荒い波のある太平洋に,海が見え始めると生徒からも声が上がりはじめました。海岸では,砂の色や模様,堆積構造を観察し,スケッチや砂のサンプリングを行いました。後日,プレパラート作りと顕微鏡観察を行うつもりです。
 
 帰りは,事故と休日で渋滞し,解散が遅くなってしまいましたが,天候がよく,地学のみならず自然を満喫できたのではと思います。みな熱心に取り組み,けがや事故もなく協力的に行動でき,授業でやったことがより深まる体験になったのではないでしょうか。
 
                          理科・地学科
 

 つくばの銀杏並木。きれいに紅葉しています。


 

 地質標本館で記念写真

 




 地質標本館の見学。熱心に見学していました。

 




 大きなアンモナイト化石。中生代の示準化石として授業でも出てきますね。

 




 紫外線を当てると光る鉱物。鉱物は蛍石で,モースの硬度計では硬度4の指標鉱物になっています。


 




 水の科学館の見学。体験型の展示が多くありました。


 




 タワーから見た侵食地形。田んぼあるところの高さと木々の高さに違いがあります。田んぼのある部分は,陸化したときに削られた谷の地形です。


 

 タワーから見た霞ヶ浦と霞ヶ浦大橋。まさに,「みず(淡水)うみ」ですね。


 




 鹿島灘に到着しました。まずは,砂浜に残された模様を観察。でも,みな海に夢中です(笑)

 




 波が作り出した海岸の模様。

 




 海岸で穴を掘り,断面の構造を観察・スケッチする。

 




 砂浜の断面の様子。筋がいくつも見られます。ここから砂浜の堆積環境の歴史を知ることができます。

 
 

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