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 今日は「中秋の名月」

 今日25日(火)は「中秋の名月」です。天気予報では夜は晴れるとのことですので,本校の「地学同好会」では観望会を計画しています。
 理科の分野では,生物や地学はフィールドワークがとても大切です。海城ではいろいろな機会を設けていますが,その一環として計画されています
 夏休みに皆既月食の観察会が計画されていましたが,あいにく天候が悪く観察ができませんでした。そのリベンジ?も兼ねて,「クレーターや月面の様子に注目し,写真ではなく生で月を見る経験を持ってもらう」ことを目的として行われます。
 「お月見」は昔からの風習ですが,「中秋の名月」というのは意外と見づらかったようです。昔から秋雨前線がかかってしまって,曇りや雨の日が多かったということが伝えられています。ですが「晴れていなければ,明日観れば良い」というような心のゆとりも併せ持っていたようですね。

 昔の人は「お月見」をとても大切にしていたようで,それは,月の名前に現れているような気がします。

月齢15の月は「望月」
  「待望の月だ」待ちかねたゾ〜という感じがしますね。

月齢 16の月は「十六夜」 (いざよい)。
  古い日本語には「いざよう」という動詞があり,「モタモタする,遅れる」という意味で使われたようです。待っているのになかなか出てこない月に,少しジレている感じでしょうか。
「なかなか来ないものを待つ心」というのは日本人の美意識に合っているのでしょうね。

月齢 17の月は「立待月」(たちまちづき)
  早く月が出てこないのかな〜と「立って待っている」感じでしょうか。

月齢 18の月は「居待月」(いまちづき)
  月が出てくるには,もう少し時間があるから「家の中に座って待っている」感じでしょうか。

月齢 19の月は「寝待月」(ねまちづき)とか「臥待月」(ふしまちづき)
  月が出てくるのを「夜具に入って待っている」感じでしょうか。

 少し理科っぽく言えば,月は1日ごとに約50分ずれる形で空に上って行くので,十五夜にお月見ができなければ,翌日は50分ほどずらして観ればよいわけです。どちらにしても,「何が何でもお月見をしたい!」という気持ちが現れていますね。
 9月14日に打ち上げられた月探査ロケット「かぐや」は,月に近づき,そのうちに月周回軌道に(上手くいけば)乗るはずです。生徒たちは望遠鏡を使ってこれも観ようとしているのでしょうか?

でも,今日の月齢は13。「中秋の名月」でも「満月」ではないのですね。

<注>海城メルマガ第347号の文章を使っています。
                          教頭 茂木 雅之

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