例題1

実習課題

あるスーパーマーケットでは、混雑時のレジ待ち時間が長いという課題を抱えている。 これを解決するため、次のようなシミュレーションを行った。 ただし、混雑時の客の到着間隔とレジのサービス時間は、次表の範囲の乱数を用いている。

下限値 上限値
客の到着間隔 2 5
サービス時間 4 11

実習の手順

まず、配布されたワークシートを用いて、手書きで表を埋めてみましょう。

次に、上記の実習ファイル(スプレッドシート)をダウンロードし、表を完成させてみましょう。

(1) レジ1台の場合

まずは、レジ1台の場合をシミュレーションしてみましょう。

① 待ち行列表

表1-1は、最初の20人の客(客 1 〜 客 20)の待ち行列の表である。 表の青背景のセルに適する数式を入力し下方向にオートフィルすることにより、表を完成させなさい。

② 待ち時間のシミュレーション

表1-2は、表1-1の結果から、客の待ち状況をシミュレーションした結果である。 青背景のセルに数式を入力し、右方向と下方向にオートフィルすることにより、表を完成させなさい。 ただし、レジのサービスを受けている時間を「S」,待ち時間を「W」で示しなさい。

③ 待ち時間の集計

表1-3は、表1-1表1-2の結果を集計したものである。青背景のセルに数式を入力し、表を完成させなさい。

ヒント
ヒント①: 結果の表示方法

到着時刻〜サービス開始時刻のあいだは「W」,サービス開始時刻〜サービス終了時刻のあいだは「S」を表示する。

数式を使ってで文字列を表示する場合はダブルクォート"..."でくくる。

「W」を表示するには"W",「S」を表示するには"S",空欄(空白文字)を表示する場合は""とする。

ヒント②: 条件分岐の書き方

たとえば、IF関数の中では、条件式を満たしたとき「W」、満たさないときは空欄としたい場合は次のように書く。

=IF(条件式, "W", "")

条件式1を満たしたとき「W」、そうでない場合で条件式2を満たした場合は「W」,そうでない場合は空欄としたい場合は、IF関数をネストして次のように書く。

=IF(条件式1, "W", IF(条件式2, "S", ""))

または、IFS関数を用いると、ネストせずに書ける。

=IFS(条件式1, "W", 条件式2, "S", true, "")
ヒント③: 条件式の書き方

IF関数やIFS関数の条件式は、比較演算子は1つしか使えないので、「到着時刻以降」かつ「サービス開始時刻」という条件を指定する場合は、AND関数を用いる。

=AND(条件式1, 条件式2)
ヒント④: 数式の書き方

到着時刻〜サービス開始時刻のあいだは「W」,サービス開始時刻〜サービス終了時刻のあいだは「S」を表示する。

IF関数をネストした場合の書き方は次の通り。

=IF(AND(到着時刻<=時刻, 時刻<サービス開始時刻), "W", IF(AND(サービス開始時刻<=時刻, 時刻<サービス終了時刻), "S", ""))

IFS関数を用いた場合の書き方は次の通り。

=IFS(AND(到着時刻<=時刻, 時刻<サービス開始時刻), "W", AND(サービス開始時刻<=時刻, 時刻<サービス終了時刻), "S", true, "")

(2) レジ2台で待機列が1列の場合

次に、レジ を2台に増やし、待機列は1列の場合を考える。 先頭の客は、空いているレジへ移動する(両方空いている場合はレジA)。

① 待ち行列表

表2-1は、最初の20人の客(客 1 〜 客 20)の待ち行列の表である。 表の青背景のセルに適する数式を入力し下方向にオートフィルすることにより、表を完成させなさい。

② 待ち時間のシミュレーション

表2-2は、表2-1の結果から、客の待ち状況をシミュレーションした結果である。 青背景のセルに数式を入力し、右方向と下方向にオートフィルすることにより、表を完成させなさい。 ただし、レジのサービスを受けている時間を「S」,待ち時間を「W」で示しなさい。

③ 待ち時間の集計

表2-3は、表2-1表2-2の結果を集計したものである。 青背景のセルに数式を入力し、表を完成させなさい。

(3) レジ2台で各レジに待機列をつくる場合

次に、レジ 2台で各レジに待ち行列を作る場合を考える。 ただし、客はサービス中および待機中の客数が少ない列に並ぶ(同数の場合は列Aに並ぶ)。 また、一度待ち行列に並ぶと他方には移動しないものとする。次の①〜③に答えなさい。

① 待ち行列表

表3-1は、最初の20人の客(客 1 〜 客 20)の待ち行列の表である。 表の青背景のセルに適する数式を入力し下方向にオートフィルすることにより、表を完成させなさい。

② 待ち時間のシミュレーション

表3-2は、表3-1の結果から、客の待ち状況をシミュレーションした結果である。 青背景のセルに数式を入力し、右方向と下方向にオートフィルすることにより、表を完成させなさい。 ただし、レジのサービスを受けている時間を「S」,待ち時間を「W」で示しなさい。

③ 待ち時間の集計

表3-3は、表3-1表3-2の結果を集計したものである。 青背景のセルに数式を入力し、表を完成させなさい。