校長のメッセージ 36 和田 征士 平成16年 3月17日
《 入試問題に込められたメッセージ 平16年A 》

 中学校 国語・算数編

 前回に引き続きまして、3月に実施しました入学試験について入試種津田愛の意図や、教科指導に関する取り組みの姿勢などについて各教科からコメントを受け取っていますのでそのまま掲載します。また、関連する問題の一部を掲載します。入試問題そのものをご覧頂き、できれば解答を試みて頂くと理解が大きく前進すると確信します。

 【 国語 】
 第1回入試(著作権の問題上公表できません)
 問題[一]では、病に冒されて死にゆく人に出会った少年たちの心の揺れ動きを描いた小説を読ませ、登場人物の内面を感じ取る力やそれを言葉化する力を見ました。問題[二]では、異文化との出会いをテーマにした論説文を読ませ、経験と言葉のかかわりなどについて、論理展開の読み取りとそれを表現する力を見ました。

 第2回入試(著作権の問題上公表できません)
 問題[一]では、スポーツや異性との出会いとの中で、自分自身を見つめる主人公の内面を描いた小説を読ませ、その心の動きを感じ取る力やそれを言葉化する力を見ました。問題[二]では、スポーツを具体例に挙げながら、文化と人間のかかわりを論じた文章を読ませ、論理展開の読み取りとそれを表現する力を見ました。

1,2回を通じて、小説問題については、物語の流れや全体に留意しつつ、登場人物の内面を感じ取る感性やその行動の意味を把握する読解力を要求しています。論説文問題については、抽象度の高い部分と具体性の強い部分を自分の中でうまく結びつけて考える力を求めています。また、小説・論説文どちらにおいても、感じ取り、読み取ったものを、言葉に置き換える表現力を試す問題を用意しています。これらは、今後の入試にも継続されていく予定です。

 【 中学校・算数 】 (著作権の関係で公表できません)

 計算についてもある程度のカッコの処理や四則計算の順序なども、基本と考えています。単なる計算でも順序や簡単化する方法の発見など数学的な“目”のよさを判定したいからです。文章題は問題文をじっくり読んで、問題の内容をきちんとした算数の問題と捉え直すことができているかどうかを見たいと思っています。

 高等学校 国語・数学・英語編

 【 高等学校 国語 】(著作権の問題上公表できません)

 問題[一]においては、危険を承知の冒険にあえて踏み込んでいく人間の心性や姿勢というものを、論理的な言葉を通して理解する能力を見ました。
続く問題[二]では、予期せぬ未知の出来事に遭遇した人間が抱くであろう驚きや畏怖の念といった心情を言語表現を介して想像し、感じ取る能力を見ました。
最後に[三]では、昨今の子供達に最も欠けている自発的・内発的な学習意欲の重要性を説く孔子の言説を、文語(漢文書き下し文)を読んで理解する能力を見ました。
以上の三題を通して、言語的な理解力や表現力を試すと同時に、本校が今生徒達に求めている心性や資質がどのようなものであるかを隠されたメッセージとして提示したつもりです。

 【 高等学校 数学 】 (著作権の関係で公表できません)

 中学の内容がだいぶ削減されてしまいました。しかし、高校での数学の内容はその分多く消化せねばなりません。中学と共通する内容として、関数的分野、場合の数、数の性質などを含むように問題を作成しています。このような範囲が身に付いていると、現在の高校での過密な数学のカリキュラム(海城だけではありません、ある程度受験を意識している学校ということです)にも対応して行くことができると思います。

 【 英語 】 (著作権の関係で公表できません)
 伝達手段としての言語のテストであることを基本に、出題しています。
 従って、本校の英語入試問題の特徴としては、細かい語彙、文法の知識を問うよりも、内容把握に関して問う問題が多くなっています。
 その中でも重要な位置を占めている長文の読解力養成には、ある程度の長さ、難度の英文を、時間を設定して読み進める練習が欠かせません。一朝一夕に出来上がる能力ではありませんから、忍耐強く取り組んで下さい。
 平成17年度入試より、リスニング・テストが付加されますが、上記の基本姿勢は、これにも適用されます。なお現時点では、配点(100点中の約20点)と配分時間(60分中の約10分)のみ公表しています。

 以上平成16年の入試問題についての教科の考え方についてそれぞれの教科の先生の見解をそのまま載せました。