2014年08月05日 アーカイブ

 イギリス海外研修 13日目

いよいよ、イギリス研修も残すところあと2日となりました。

今日は、世界遺産にもなっているBathにbusで向かいました。busの中にはBethも乗っています。(私もオヤジギャグが好きな歳になってきたのでしょうか…(笑))片道2時間位ですから、ロンドン旅行の時よりは自由時間も長くとることができます。言うまでもなく、(じゃあ言うな、って言わないで)Bathは、お風呂を意味する英語bathの語源になった都市であり(実のところ、温泉があったからBathと名付けられた説の方が有力らしいのですが、まあ、そこはいいでしょう)、イングランド有数の観光地です。日本人の方も数多く見かけました。作家Jane Austen(1775-1817)が住んでいた場所でもあり、英詩の父と称えられるGeoffrey Chaucer(c.1343-1400)の「カンタベリー物語」に出てくるThe Wife of Bath(バースのおかみ)は、ここの出身という設定ですので、文学好きにもたまらない場所なわけです。Beth先生もおっしゃっていたのですが、新しいものと古いものがうまく融合しているところだな、という印象を持ちました。特に医学部が名高いバース大学があるということもあり、若者にも人気の都市です。

到着後は、まず、ローマンバースミュージアムへ直行。日本語のオーディオガイドを片手に、各自で見学を行いました。今は、水(お湯?)に触ることはできませんが、Giles先生によると、1970年代位までは、水着姿で水に浸かっている人がいたとのこと。今では想像できませんが…。映画「テルマエロマエ」の影響もあってか、生徒は食い入るように展示物を見学していました。日本人にとっての銭湯と似たような役割も果たしていたようで、何となく親近感もわきますね。その後、John Wood(1704-54)という建築家の手によるサーカス、ロイヤルクレセントというユニークな建物を見学し、自由時間としました。お土産も、だいぶ買っていたようですが、果たしてスーツケースに入るのでしょうか…?

帰りのコーチの中では、再び3人の授業担当の先生方から心温まるメッセージを頂くことができました。明日香さんからも、大変に勇気付けられるメッセージを頂きました。Beth先生、Giles先生とは、今日でお別れです。本当にどうもありがとうございました。



ローマン・バース・ミュージアムにて。


まさにテルマエ・ロマエの世界です。


サーカス。




英国人の先生方から説明を頂きました。


ロイヤル・クレセント。


こちらでも、英国人の先生方から説明を頂きました。


ロイヤル・クレセントにて。


イングランドのカントリーサイドの素晴らしい景色も、明日で見納めです。


 イギリス海外研修 12日目

いよいよ、スピーチの本番の日を迎えました。
昨日は充分な睡眠をとれたのでしょう、朝会では、皆、概ねいい表情をしていました。
(明日はBath訪問、そして明後日には朝早くGreat Malvernを発ちますので、図書館での朝会は今日が最後ということになります。)

午前中は、本番に向けて椅子をセッティングし、来るべき午後のプレゼンテーションに向けて最後の練習をしました。各先生から、それぞれの生徒に対して最後のアドバイスが与えられます。午後からは、多くの方々が見にいらっしゃる予定ですから、聴衆を前にして話す最後の練習を一人ずつ行いました。先生方は3人とも、リラックスして本番に臨むことの大切さを最後に強調されていました。母語でも外国語でも、緊張の度合いが低ければ低いほど、いいパフォーマンスができるものですからね。なお、1時間目が終わった後には、研修の記念として、クラスごとの集合写真も撮りました。

ホールで昼食をとりながら、皆でフェアウェルパーティーの会場のセッティングや出し物の最終確認を行っていると、2時を過ぎた頃から、ホストファミリーが続々と来校なさいました。海城生は、スピーチを聴きに来てくれたホストファミリーをそれぞれの会場へと案内します。スピーチには、ホストファミリーを始め、様々な人に対する感謝の気持ちも込めたいところです。

本番は、2時半にスタート。皆、ジェスチャーやビジュアルエイドを極めて効果的に用いながら、非常に素晴らしいスピーチをすることができました。数日前にも紹介しました通り、テーマは多岐にわたっており、「日英のWriting Cultureの違い」、「風呂文化の日英比較」、「紋章についての考察」、「車と人々との関わり」、「比較文化論的視点から見たお笑い文化」など、極めて興味深い内容のスピーチの連続でした。スピーチの冒頭で、多くの生徒が効果的なジョークを入れていたのも印象的でした(センスオブユーモアは英国人が最も重んじる気質の一つと言われています)。2週間前にこの研修が始まった頃には自分のテーマすらも正確に発音出来なかった生徒が英国人を前にして堂々とスピーチをしている姿や、睡眠時間を削って練習を重ねた生徒が少したどたどしくても自信をもって英語を話している様子に、引率教員も込み上げてくるものがありました。実際に2週間を異国の土地で過ごし、異なる習慣や文化、考え方に触れる中で、生徒達は鋭くかつ的確な比較文化の視点を身に付けたように思います。これは日本に帰ってからも大切にしなければいけない視座であり、自分と異なる考え方の持ち主や、様々なバックグラウンドを抱えた多種多様な人々と関わる際に、常に心に留めておきたい事柄だと言えるでしょう。自分と異なるものを忌み嫌い、退けることは容易なことです。しかし、地理、歴史、文化、気質、あらゆる要因を常に考慮に入れながら人々と触れ合い、様々な考察を行うことで、そこには薄っぺらでない、真の意味での国際交流が生まれるに相違ありません。極めて高い教授レベルを維持しながら、生徒一人一人に対して辛抱強くかつ真摯に向き合って下さった3人の授業担当の先生には、感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。

スピーチのあとは、Closing Ceremonyが行われました。
まずは、フェアウェルパーティーに先立ち、修了証書の授与が行われました。
3人の授業担当の先生方は、それぞれのスピーチの中で、海城生を教えることができて大変素晴らしい気持ちになれたし、楽しい時間を過ごすことができて嬉しかった、と述べられました。なお、この研修中特に進歩が著しかった、あるいは特に努力を惜しまなかった生徒に対して、各クラスから2名ずつ特別賞が授与されました。(もちろん、賞が仮に10個あるとしたら、10人全員に授与したいところだ、と3人ともおっしゃっていました。)生徒代表のスピーチも堂々たるもので、2週間このカレッジで学んだことが活かされているように感じました。

フェアウェルパーティーの出し物も、ホストファミリーの方々に大変喜んで頂けました。
ビートルズの歌では一緒に盛り上がってくださったり、折り紙のパフォーマンスでは一緒に折り紙を折って参加してくださったり、また、柔道の実演(趣向を変えてホールの真ん中で行いました)では、お子さんを始め、多くの方々が近くまでいらっしゃり、興味津々のご様子でした。全員での歌の合唱も、大好評でした。

今日は、スピーチを無事に終えることができた達成感と、フェアウェルパーティーを成功させることができた充実感を抱えながら、一人一人が心地よい眠りに落ちることでしょう。

明日のBathには、授業を担当してくださった3人の先生方も同行してくださいます。では。









クラスごとの写真。













スピーチの様子。




フェアウェル・パーティにて、サックス+ピアノ+ベース+ボーカルのバンド演奏。


折り紙披露。


先生方も挑戦中!


かさまわし。

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