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 「第13回 高校生プレゼンフェスタ」参加

 11月23日に跡見学園中学高等学校で行われた「第13回高校生プレゼンフェスタ」に、本校の高校2年生有志の6名が参加しました。


 「高校生プレゼンフェスタ」では、初めて出会った高校生たちが即席でチームを組み、その場で与えられたテーマについて、リサーチワークやディスカッションの活動を通してグループ・プレゼンテーションを用意し、発表に挑戦します。発表は演劇的手法を用いるなど身体全体を使って行うことになります。今回は、男子校、女子校、共学、インターナショナルスクールを含めて様々な学校から48名の高校生が参加しました。


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 この日のテーマは「海外の高校生に伝えたい日本」でした。ウォームアップや教師によるデモンストレーションに続き、与えられた2時間の中で、図書館やPCルームなどを利用しながらプレゼンテーションを準備し、5分間の発表をしました。はじめは、それぞれ互いに遠慮しあうような様子も見られましたが、最後には参加した全員が楽しそうに準備や発表に取り組んでいました。みんなで工夫しながら、楽しみながら表現活動に取り組めたことに、このイベントの大きな意義があったように思いました。


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 初めて会う前提を共有しない他者と、価値観をすりあわせながら恊働し、表現の方法を工夫しながらプレゼンテーションを行う。このような活動は、これまで「PA」や「コミュニケーション授業(演劇ワークショップ)」などの体験学習を通して、彼らがたびたび取り組んできたことでした。今回参加した6名は、これまでの経験で得たものを存分に発揮し、各グループの活動に多いに貢献していました。


 運営されていた先生方も、本校から参加した6名の生徒の活躍を褒めて下さいましたが、私が活動を見学していて感心したことは、6名の活動に対する関わり方でした。6名それぞれが自分とは違う意見を持つ他のメンバーの意見もしっかりと聞き、多様性を生かしながらプレゼンテーションを創りあげようとしていました。中にはリーダーに指名された者もいましたが、決して自分の考えを押しつけたり、次々と一方的に指示をだしたりしながら、リーダーシップをとっていくのではなく、他のメンバーの考えを大切にしながら、意見を調整しようとしていました。


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 彼らが中学生だった頃に、授業の中で次のような内容の文章を読んだことが思い出されます。


「三人寄らば文殊の知恵というけれど、同じ価値観をもった人が三人集まっても新しいものは生まれない。価値観の違う三人の意見をすり合わせることで、初めて文殊の知恵が生まれる。価値観の違う人たちで協力し多様性を生かすことのできる能力が、グローバル化する時代においてますます重要になる」


 今回の「プレゼンフェスタ」での活躍を目にし、贔屓目かもしれませんが、高校生になった彼らは、そのような能力を身につけつつあるように思え、大変頼もしく思えました。


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 以下に参加した6名の感想を抜粋します。


「いろいろな高校生がいて、外国の方までいて、価値観も全然ちがうなか、グループの中で意見をまとめるというのは楽しい経験でした。グループごとでも発表内容や、発表形式もバラバラで、見ててとても面白かったです」


「発表自体は満点ではなかったと思います。それは練習する時間がなかったからだと思います。でも、いろいろな経験をした人たちと話せたこと、そして改めて日本について考えてみたことは、とても価値のあることだったと思います」


「自分のアイディアを他の人とすりあわせていく過程が楽しめました。」


「初めて会った人たちとコミュニケーションをとって、何か作品をつくる。これほどまでに楽しく、やりがいのあることはあるのか、いやない。ていう感じで、すごい良かったです」


「今回のプレゼンフェスタでは、様々な価値観の人と知り合えました。もはや、言葉の通じない人とまで、コミュニケーションをとるというシチュエーションさえありました。案外いけました!」


「私はこのイベントに参加して、まずひとつのことを大いに痛感した。自分は非常にせまい世界で生活しているということだ。班はたった6人だったにもかかわらず、私がこれまで知り合わなかったような人たちがたくさんいた。(中略)類は友を呼ぶという言葉もあるように、同じ学校にはだいたい同じような人が集まり、そしてよく話す友達は同じような人がなることは避けられない。そういう環境の中、今回のイベントは大いに実りあるものだったと言えるだろう」


 それぞれの感想からは、この1日が彼らにとって充実したものであったことが良く分かります。


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 最後になりましたが、このような機会を与えてくださったすべての方々に厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。 


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