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 コミュニケーション授業 発表会1

 大変遅くなりました。昨年度中学3年生で実施した「コミュニケーション授業」の発表会の様子をご報告します。文部科学省の実施する「児童生徒のコミュニケーション能力の育成に資する芸術表現体験」の一環として行われた本授業では、修学旅行の体験をふりかえりながら班ごとに演劇の作品を創り発表しました。
 今回は柴幸男さんが担当された2クラスの発表会の様子をご報告します。


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 このクラスでは一人一人が修学旅行の体験をもとにしながら、一つずつ作品を創りました。自分以外の登場人物については、同じ班のメンバーに演じてもらうことになります。

 発表会では自分がその時どのような気持ちであったか、どのような場面であるのかを説明してからそれぞれの作品を発表しました。「面白かった話です」「急にテンションがあがってしまった話です」のように話した後で作品を演じるのです。


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 修学旅行の何気ない場面が次々と演じられ、会場は笑いに包まれました。


 発表会の後に柴さんは、自分がどのような場面を演じるかを説明した後で、実際に作品を発表し、そこで笑ってもらえたのならば、それはその時の気持ちを観客に共感してもらえたからだと言いました。どのようにしたら共感してもらえるのか、どのようにしたら見ている人に伝えたいことを伝えることができるのか。作品を創り発表する過程で、子どもたちはそのようなことを体験的に学んだのではないかと思います。


 授業を終えた生徒の感想を引用します。


「ほんの5秒だが、人々に表現できる演技はとても楽しい。それをみんなで作りあげるのはとても楽しかった」


「授業をする前よりも、他人の思い出を知ることができたので、よりいっそう僕の修学旅行の思い出が増えたと思う」


「言葉の重要性を感じた。なぜなら僕の演技は通常ならば、ただ「手首を振っている」だけにしか見えないが、言葉で事前に状況を伝えておくことで『トイレのドアノブを回している』ように見えたからだ」


「やったことを伝えるのが難しかった。でも、みんなに伝えるため、班のメンバーで色々話し合っておもしろかった」


感想を読んでいくと、授業を通して子どもたちが様々なことを体験的に学んだことがわかります。同じ旅行に行っても、それぞれが異なる経験をしていることに気がつき、その経験を授業を通して共有できたことで、自らの思い出をより深めることができたようですし、コミュニケーションの難しさを感じながらも、伝えるために班員と協力できたこと自体に喜びを感じることができと思います。そして


「改めて修学旅行では色々なことがあったと思った。この記憶は中学時代の思い出として一生忘れないと思う」


と書いてくれた生徒がいたように、自分の体験を他人に伝わるよう再現する表現活動の中で、修学旅行の思い出がより鮮明なものになったようです。それだけでも、今回の活動には大きな意義があったように思います。


 最後になりましたが、今回の授業を担当していただいた講師の柴幸男さん、アシスタントを務めてくださった「ままごと」の方々、「範宙遊泳」の方々に厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。


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